こんにちは!nagaです!
今回はBPS(一株あたりの純資産)について解説したいと思います!
BPSは「Book-value Per Share」の頭文字をとったものです。
日本語だと「一株あたりの純資産」といいます。
Book-valueは「純資産」Perは「〇〇あたりの」Shareは「株式」です。
BPSの計算式
BPSは下記の計算式のように、純資産を発行済株式数で割って計算します。
BPS(円)=純資産(円)÷発行済株式数(株)
発行済株式数はその名のとおり、その企業が発行した株式すべての個数です。
例えば、トヨタの発行済株式数は約33億株です(2020年9月現在)。
純資産についてはこちらの記事をご参照ください。
BPSの計算の具体例
具体的な例でみていきましょう。
純資産が80億円、発行済株式数が1億株の企業のBPSは
80億円÷1億株=80円です。
BPSの意味するところとは
BPSは1株あたりの純資産を表しています。
純資産は、企業が保有する資産から負債を引いたものです。
つまり、純資産は、もし企業が活動をやめて解散した場合に、
負債をすべて返済してもなお残留する資産を表しています。

そのため「純資産」は「解散価値」ともよばれます。
企業が解散すると、残留した資産(純資産)は株主に分配されます。
以上のことから、
BPSは「企業が解散した場合に株主に分配される1株あたりの金額」を表しています。
BPSの使い方
過去のBPSの推移をみることで企業の安定性の推移を分析することができます。
企業の安定性とは企業の倒産のしずらさです。
BPSが低下している企業は安定性が低下しているとみることができます。

BPSの推移をみると、80円→70円→50円か。
安定性が低下してきているので事業内容に問題がないかチェックしてみよう!
また、同じ業界の他の企業のBPSと比較を行うことで、
その企業の安定性に優位性があるかどうかの判断に利用することもできます。

A社のBPSは100円、B社のBPSは120円か。
B社の方が安定性がありそうだな。
安定性の分析に純資産ではなくBPSを使用する理由
異なる企業の安定性を比較することを考えてみましょう。
純資産は企業規模によって大きく異なります。
企業規模が大きい企業ほど純資産が大きいため、
純資産の金額の単純比較では安定性を比べることはできません。
純資産を発行済株式数で割ったBPSを使用することで、
規模の異なる(発行済株式数が異なる)企業の安定性の比較を行うことができます。

A社の純資産が100億円、発行済株式数が1億株、BPSは100円
B社の純資産が200億円、発行済株式数が4億株、BPSは50円
純資産はB社の方が大きいけど、BPSはA社の方が大きい。
安定性はA社の方がありそうだな。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
今回はBPSについて紹介しました。
BPSで企業の安定性をみることができました。
企業の安定性についてはBPSのほかに自己資本比率でみることもできますので、
BPSとあわせて、自己資本比率についてもチェックするようにしましょう!
自己資本比率についてはこちらの記事をご参照ください。
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