移動平均線を使う時に理解しておきたい3種類の移動平均について解説

ナガ

こんにちは!ナガです!

今回は3種類の移動平均について解説します!

株式投資の代表的なテクニカル分析手法である「移動平均線」の理解のために、
重要な内容となっていますのでぜひ見ていってください。

移動平均線を使ったテクニカル分析方法はこちらをご確認ください

目次(クリックで飛べます)

移動平均とは

移動平均とは、一定期間(過去N日間)の終値の平均値です。

終値とは、その日の株式市場の取引において最後についた株価のことです。

一定期間を5日間とした時、
1/5を対象日として移動平均を計算する時の一定期間は1/1~1/5の5日間、
1/6を対象日として移動平均を計算する時の一定期間は1/2~1/6の5日間、
1/7を対象日として移動平均を計算する時の一定期間は1/3~1/7の5日間、となります。

このように、対象日を変える(移動する)と、
対象日の移動平均を計算する時の一定期間も”移動”していくことから”移動”平均と呼ばれています。

平均値を求めるときの計算方法の違いにより、移動平均は以下の3種類があります

・単純移動平均
・加重移動平均
・指数平滑移動平均

具体的な計算方法の前に、まずは移動平均を計算する理由についてみていきましょう。

移動平均を計算する理由

株価は日々大きく上下することがあります。

一方で、移動平均は過去の数日間の平均の値であることから、株価よりも上下の動きがゆったりになります。

株価ではなく移動平均を見ることで、
株価の日々の短期的な上下の変動にまどわされず、
株価が平均的に上昇トレンドにあるか下降トレンドにあるかを判断することができます

これが移動平均を計算する理由です。

下図は「トヨタ自動車」の
株価チャート(赤と緑のろうそく足)と50日移動平均線(青色のライン)を示した図です。

50日移動平均線とは、一定期間を50日間として計算した日々の移動平均を、線でつないだものです。

株価は上下に大きく変動していますが、
移動平均は緩やかに上昇している様子が確認できます。

では、3種類の移動平均について、具体的な計算方法を順番にみていきましょう!

3種類の移動平均

・単純移動平均
・加重移動平均
・指数平滑移動平均

単純移動平均の計算方法

単純移動平均は最もよく利用される移動平均です。

Simple(単純な)Moving Average(移動平均)の頭文字をとってSMAとも呼ばれます

移動平均線による株価のトレンド分析においても、一般に単純移動平均が利用されます。

移動平均線を使ったテクニカル分析方法はこちらをご確認ください

対象日の単純移動平均は下記のように計算します。

対象日の単純移動平均(円)=過去N日間の終値の合計(円)÷N(日)

では、下記の条件で、対象日の単純移動平均の値を計算してみましょう。

・一定期間を5日間とする(N=5)
・対象日の終値:1150円
・対象日の1日前の終値:1100円
・対象日の2日前の終値:1070円
・対象日の3日前の終値:1050円
・対象日の4日前の終値:1000円

対象日の単純移動平均の値は下記のように計算されます。

対象日の単純移動平均(円)
=過去N日間の終値の合計(円)÷N(日)
=(1150円+1100円+1070円+1050円+1000円)÷5日
=5370円÷5日
=1074円

このように、一定期間の終値の合計を、
“単純”に一定期間の日数で割ったものが、単純移動平均です。

単純加重平均は、
対象日に近い日の終値も、対象日から遠い日の終値も、同じように合計して平均を求めるため、
直近の株価の値動きが反映しずらいという欠点があります。

加重移動平均の計算方法

加重移動平均は、直近の株価の値動きが反映しずらいという単純移動平均の欠点を改善したものです。

加重移動平均は、直近の株価の値動きが反映されるように、
対象日に近い日の終値が重要視されるように重み付け(重みを加える=加重)して計算した移動平均です。

Weighted(加重した)Moving Average(移動平均)の頭文字をとってWMAとも呼ばれます

対象日の加重移動平均は下記のように計算します。

[条件]対象期間をN日間とする

対象日の加重移動平均(円)=A(円)÷B(日)

A:対象日の終値(円)×N(日)+
  対象日の1日前の終値(円)×(N-1)(日)+
  対象日の2日前の終値(円)×(N-2)(日)+
  ・・・
  対象日のN-2日前の終値(円)×2(日)
  対象日のNー1日前の終値(円)×1(日)

B:N+(N-1)+(N-2)+・・・+2+1

では、下記の条件で、対象日の加重移動平均の値を計算してみましょう。

・一定期間を5日間とする(N=5)
・対象日の終値:1150円
・対象日の1日前の終値:1100円
・対象日の2日前の終値:1070円
・対象日の3日前の終値:1050円
・対象日の4日前の終値:1000円

対象日の加重移動平均の値は下記のように計算されます。

A=1150円×5日+
  1100円×4日+
  1070円×3日+
  1050円×2日+
  1000円×1日
 =5750円+4400円+3210円+2100円+1000円
 =16460円

B=5日+4日+3日+2日+1日
 =15日

対象日の加重移動平均(円)=A(円)÷B(日)
             =16460円÷15日
             =1097.33円 ※小数点以下第三位を四捨五入

Aの値を求める際に、対象日に近い日の終値に対して掛け算される値が大きくなっています。

対象日に近い日の終値の方が、計算結果に反映されやすくなっていることが分かります。

このように、対象日に近い終値の方が計算結果に反映されやすいように加重して求めた移動平均が加重移動平均です。

指数平滑移動平均の計算方法

さいごに、指数平滑移動平均です。

指数平滑移動平均も、
直近の株価の値動きが反映しずらいという単純移動平均の欠点を改善したものです。

Exponential(指数関数的な)Moving Average(移動平均)の頭文字をとってEMAとも呼ばれます

対象日の指数平滑移動平均は下記のように計算します。

[条件]対象期間をN日間とする

平滑定数=2÷(N+1)

対象日の指数平滑移動平均(円)
=対象日の1日前の指数平滑移動平均(円)+
 平滑定数×(対象日の終値(円)-前日の指数平滑移動平均(円))

では、下記の条件で、対象日の指数平滑移動平均の値を計算してみましょう。

・一定期間を5日間とする(N=5)
・対象日の終値:1150円
・対象日の1日前の指数平滑移動平均:1052円

対象日の指数平滑移動平均の値は下記のように計算されます。

平滑定数=2÷(N+1)
    =2÷(5+1)
    =0.33333

対象日の指数平滑移動平均(円)
=対象日の1日前の指数平滑移動平均(円)+
 平滑定数×(対象日の終値(円)-前日の指数平滑移動平均(円))
=1052円+0.33333×(1150円ー1052円)
=1084.67円 ※小数点以下第三位を四捨五入

指数平滑移動平均の計算では、

・平滑定数と呼ばれる一定期間の日数(N)から計算した定数
・1日前の指数平滑移動平均

の2つを計算に使用します。

「1日前の指数平滑移動平均」に、
「対象日の終値と1日前の指数平滑移動平均の差に平滑定数を掛けたもの」を足し合わすことによって、
対象日に近い日の終値が計算結果により大きく反映される仕組みになっています。

ちなみに、株式が上場し、初めて指数平滑移動平均を計算する際は、
1日前の指数平滑移動平均が存在しないため、
その日の単純移動平均の値をその日の指数平滑移動平均とします。
※初日は、単純移動平均=指数平滑移動平均となります。

3種類の移動平均の違い

加重移動平均は、対象日に近い日の終値を重視することから、

加重移動平均は、単純移動平均よりも、株価の値動きに敏感に反応します。

指数平滑移動平均は、
加重移動平均と同様に対象日に近い日の終値を重視しますが、
加重移動平均ほどは敏感に反応しません。

指数平滑移動平均は、加重移動平均と単純移動平均の中間の位置づけとなります。

下図は「トヨタ自動車」の
株価チャートと3種類の移動平均を示した図です。

赤い四角で囲った箇所をみてください。

株価(水色のライン)の上昇に対して、
まず加重移動平均(紫色のライン)が反応し、
つぎに指数平滑移動平均(緑色のライン)が反応し、
さいごに単純移動平均(赤色のライン)が反応している様子が確認できます

さいごに

いかがでしたでしょうか?

結局のところ、どの移動平均を用いるかは議論が分かれることです。

私は、
中長期のトレンドを判断する時は単純移動平均
短期の値動きを重視する時は加重移動平均
両者のバランスを取りたい時は指数平滑移動平均を用いるのがよいと考えます。

移動平均線を利用したテクニカル分析手法についてこちらの記事で説明していますのでぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

資格試験好き。IT系会社員です。
株式投資歴5年|プログラマー歴10年|データベーススペシャリスト|
ネットワークスペシャリスト|情報処理安全確保支援士(セキュリティスペシャリスト)|FP2級|簿記2級

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