前回の記事ではOSI参照モデルについて紹介しました。
ネットワークの学習をするうえでOSI参照モデルはとても重要です。
しかし実際のネットワークの現場でOSI参照モデルが使われることはありません。
現在、世界的に普及しているのはOSI参照モデルではなくTCP/IPモデルと呼ばれるモデルです。
TCP/IPモデルは、TCP/IPモデル内で使われる代表的なプロトコルであるTCP(Transmission Control Protocol)とIP(Internet Protocol)の名を冠して「TCP/IPモデル」と呼ばれています。
現在のインターネットはTCP/IPモデルで構成されています。
ではなぜネットワークの話をするときにOSI参照モデルが出てくるのでしょうか?
それはOSI参照モデルのほうがTCP/IPモデルよりも分類が細かいため
ネットワークの機能の説明をするときに分かりやすいからです。
OSI参照モデルとTCP/IPモデルの各層は下記のように対応しています。

OSI参照モデルのアプリケーション層・プレゼンテーション層・セッション層が、
TCP/IPモデルではアプリケーション層にまとめられています。
また、OSI参照モデルのデータリンク層・物理層が、
TCP/IPモデルではネットワークインターフェース層にまとめられています。
TCP/IPモデルの各層の役割についての考え方は、OSI参照モデルの考え方と一緒です。
TCP/IPモデル では、OSI参照モデルの一部の層がまとめられているだけなので、OSI参照モデルを理解できていればTCP/IPモデルを理解できているといってよいでしょう。
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